ひとりじゃなんにもできないぼくら。
今、仲間は渦巻く嵐になる。
「わたしは高校生の時、朝起きたら毎朝ランニングしてたよ、だれもそのことは知らないけれどね」
その話をしてくれた人からその話を聞いた瞬間、この人の人生と俺の人生は全く違うものだと分かった。 いつもと同じ学校に同じように通ってそれで人生が「済む」と思っている俺と高校生時代の話をしてくれた警察官。 もし俺たちが馬だったら。 その警察官が俺と同じ年齢で、俺と同じ馬だったら? それで競馬の馬のセリに出されたらどうなるのだろうか。 馬を視るのは一流の競馬通、どっちの馬がいいかなんてすぐ見抜く。 彼はサラブレットになって、俺は馬刺しになるだろう。 俺は朝に光る田んぼ道を一直線の先にある公民館向けて走り出した。運動を怠った体はすぐに弱音を吐き出したがかまわず走り続けた。万にひとつ、臆病な心臓が引付を起こして死にでもしたらそれでいいと思った。そんなことより走ることが大切に思えたんだ。 ランニングが終わって少しだけ新聞に目を通したら、もう友達との約束の時間。9時間歌い通したら1日が終わっていた。 今日が「済んだ」。 明日は海に行こう。電車のなかでしょうがなく宿題でもやろう。飼い始めたカクレクマノミのための岩とかなんかを海からちょうだいしてくるんだ。 明日の俺の人生のページから「済む」なんて言葉は抹殺してやる。 PR 2008/01/12(Sat) 23:36:34
この記事にコメントする
|