ひとりじゃなんにもできないぼくら。
今、仲間は渦巻く嵐になる。
僕のおじいさんは世界にたった一人だ
義理のおじいさんは先日亡くなった 国外に追いやったはずの民族が大群を率いてなだれこんできたときの王様になった気分だ 理解したくない”人は必ず死ぬ”という事実がぼくの腕をつかんで離さない なるべく近寄らないようにしているのに・・・・・ これからも僕は生きていく中でなんども喪服に袖を通すのだろう、きっと事実だ ぼくのおじいさんの肺は手術しても治るか分からないほどボロボロで、おじいさんが時折苦しそうにしているのをみていたぼくの頭の中にはボロ雑巾のようになってしまった肺が映像化してしまう 手術が成功したとしても死ぬまで酸素マスクをしなければいけないそうだ おじいさんは手術を受けないことにした 僕は大賛成だ おじいさんに酸素マスクだなんて僕はイヤだ イヤだ!! 県で一番に防水技師に認定されて第一線で働きまくった 今住んでいるこの家も、風呂も、親戚の家も彼が作った 切り倒した木でなんでもつくってしまう 人望がとても厚く、町内や農協、お寺の役員なんでも推されて断りきれずにすべてこなしている 町でおじいさんの子ですといえば皆すぐに分かってくれるのは、おじいさんのおかげだ そんな男が酸素マスクをするなんて ふざけるな 昔からせわしない性分で、なにかやっていないと落ち着かない そういうところは僕にも遺伝している気がする そのうち80の身のいまでも若者顔負けに働いているから、心配で仕方がないんだ でも働いていないじいちゃんなんて想像できなくて・・・ PR 2008/02/21(Thu) 22:57:16
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