ひとりじゃなんにもできないぼくら。
今、仲間は渦巻く嵐になる。
高校2年生の僕。
財布の中にはいつも、ムシキングが忍ばせてある。 もし道端で出くわしたコワッパに勝負を挑まれてカードがないじゃどうするんだい!??? ははは、・・・あ~あぁ・・・・・ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 幼稚園のときの将来の夢は虫やさんだった。 僕は、世界中の誰よりも虫が大好きで、虫のことを知っている男になるんだ。 あのころの記憶を思い返せば、いつも虫の図鑑ばかりみていた。 たもを右手に、虫かごを首に下げて、必死で蝶々を追いかけていた。 あの時の僕の目は蝶々だけを見ていられた。 ―大人になっていくたびに流れ込んでくるおそろしい液体。み んなかぶっていった。僕一人かぶらないなんてできない。そ れは蝶々が舞い踊るこの世界との決別を意味するから・・・ いつかそいつに染まりきった僕は蝶々を見てもなにも思わなくなった。 これは大変なことだ ~♪ひ~らり、蝶々を、追いかけて・・・・・~ 夢にさえ出てこない。 僕の駆け抜ける大草原を奪ったのは・・・・・・僕か? 目を閉じて浮んでくる蝶々は僕のずっと頭上の虚空を飛んでいて、僕が見とれるかその間際に大きな緑色のカマが彼女をつらぬいたり、空にくまなく張り付いた糸に絡め取られたりしてキラキラと光る羽の羽ばたきはやがて止まる。 その蟷螂や蜘蛛は僕自身なのだろうか。 なぜ僕は蝶々を飛ばしてやらないんだ。 PR 2008/02/20(Wed) 22:19:38
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